発達障害者が集まるグループワークの初回で感じたこと

テーブルの上に開いたノートとペン、コーヒーカップが置かれている。グループワークの初回での感想を表すシーン。

3か月前にADHDと自閉スペクトラム症の診断をされたばかりですが、主治医のすすめもあって発達障害の人たちが集まるグループワークに行ってきました。自分以外の発達障害の人たちに会って、話を聞いて、感じたことについてです。

ゆめみがちとしての活動と発達障害の診断

私はゆめみがちというペンネームで活動している29歳の、ADHDと自閉スペクトラム症の診断が降りたばかりの者です。

発達障害の診断は、この原稿を書いてるおよそ3ヶ月前に降りたばかり。自分の生きづらさが発達障害によるものなんだと毎日驚いています。

今回は、はじめて発達障害の人たちが集まるグループワークに参加したときの話について書きます。

発達障害者が集まるグループワークのための会議室。シンプルなテーブルと緑色の椅子が配置されている。

冒頭でもお伝えしましたが、私はおよそ3か月前にADHDと自閉スペクトラム症の診断をされました。

私はこれまで8年間身体の痛みで引きこもっていましたが、推しのライブに行きたい一心で就職しました。そこで、人間関係でトラブルが起きて会社をクビになった経験があり、他人と会話することに対して抵抗感がありました。

主治医に「発達障害の人を対象にしたグループワークをやっているので、自分の特性理解のためにも参加してみない?」と言われたときも、正直、かなり気乗りがしませんでした。

他人と会話したくないダークサイドな私

そもそも、グループワークって何をするの?

私は、会話や人に対する態度などの影響からか、人間関係に難ありなタイプで、それが原因で会社もクビになったので、他人と会話したくないという、いわばダークサイドにいます。

それに「働けるようにビジネスコミュニケーションを身につける」という訓練ではないし、「何のための会なのかな?」「得るものはあるのかな?」と思ってしまいました。それだったら名探偵コナンの最新作とか観た方がリフレッシュできるじゃん、なんて思ったり。

「あまり期待をせずに初回だけ行ってみて、気に入らなかったら2回目から行くのをやめればいいか」と思っていました。

ただ結論から言うと、めちゃくちゃ得るものはありました。

他の参加者との初対面での意外な発見

5月に行われたグループワークは、1つの部屋に10人くらいが集まって行われました。

「どんな人たちがいるのだろう」と不安を抱きながら部屋に入り、他の参加者さんを見たときに「私の想像とは全然ちがう!」と驚いてしまいました。

私は自分の障害のことを思い切って打ち明けても「そんな風には見えない」と怪訝そうにされます。発達障害の人の抱えている困難が初対面の人に伝わらないことは誰よりも私自身が知っています。

想像力を働かせてみれば、他の参加者の人たちも私と同じように第一印象や外見では伝わらないようなところで苦労をしているのかもしれません。

それでも、実際に発達障害の当事者の人たちに会うことで、「自分の中には発達障害の人たちに対する偏ったイメージがあったんだ」と気づかされました。

この気づきだけでもこのまま帰っても満足できるくらいの収穫でした。

安心して発言できる場所の大切さ

グループワークの前半はグループワーク自体のガイダンスや、参加者の人たちの自己紹介でした。後半は参加者の人とテーマに沿って話したり、参加者の皆さんの前で感想を言う場面もありました。

特に、「日常の中でどんなことで困っているか」を聞いて「わかる」と共感できるような話があると、「自分だけじゃないんだ」とほっとしました。メンタル面もいい方向に振れました。

実際に目の前の人の悩みを聞いて共感しあえる経験は、インターネットでADHDの情報に触れるときとはちがう感覚でした。

そして、他の参加者の人たちの話を聞くことで「自分の話は長いな」と改めて思いました。簡潔に締めくくることができずに、何回も言い換えて説明をしてしまうのです。

話が長くなりがちな癖は昔からで、会社にいたときはこのことで何回も話を途中でさえぎられたり、怒られたりしました。

しかし、グループワークでの発言の場では、私の話が終わるまで待ってくれるし、温かく聞いてくれました。話を簡潔にまとめなければいけないというプレッシャーを感じずにすんだのは、参加しているグループワーク自体が「上手く話すことが目的ではない」「話したいことを話す」という側面があるからだと思います。

ゆっくりと安心して発言していい場所があることは、私にとってとても大切なことでした。

そんなたくさんの気づきを得られて「初回なのにすごく為になった。次回も頑張ろう。」
と、るんるんで車に乗って帰ろうとしたら、駐車券を無くしてしまいました。

駐車券を探しているうちに、楽しかった気分は急降下してしまい「なんであのタイミングで推しの話をしちゃったんだろう?」などの後悔が出てきたり、帰りの時間帯が退勤ラッシュと重なって渋滞してしまったりするうちにドッと疲れが出てきて、頭痛もしてきてしまいました。

しまいには「もう嫌だ、疲れた。次週はグループワークをサボりたい」と思ってしまいました。

グループワークに参加して思ったこと

会話の吹き出しと人物アイコンが描かれたブロックが並んでいる。発達障害者が集まるグループワークの初回の感想を表現しています。

発達障害のグループワークに参加してみた感想としては、気兼ねなくおしゃべりができる場所でも、お気楽な座談会ではないということでした。

やっぱり、普通に疲れます。それは、私が人と会話することに苦手意識があったり、疲れやすかったりすることも関係するかもしれませんが、自分でも気づかないうちに身体が緊張をしていたように思います。

頭痛を抱えながら安全運転で帰ることはなかなかハードでした。今後は、グループワークが終わったら甘いものを食べるとか、ちょっと休憩してから帰るとか、ちょっと工夫したほうがいいかもしれません。

また、グループワークは一度行けばそこで終了するものではなく、定期的に継続して参加する必要があるものなので、次週も行かなければいけません。

次週も行くことを想像しただけで気が重いですが、いざ参加してみれば今回のようにまた何か得られるかもしれません。

何も得られなくても「そういう日もあるんだなあ」と、これまた勉強になるでしょう。とにかく、毎週ちゃんと出席することを目標にして頑張ります。

アピールしたい職歴・スキルだけで応募できる!
ABOUT ME
身体性表現障害で8年の無職ひきこもりから、推し活のおかげで社会復帰に成功。しかし会社に就職するもクビになり、直後にADHDとASDスペクトラムが発覚した。現在は自身の発達障害に向き合いながら、推し活の素晴らしさを様々な角度から発信している。