今回は、ADHDの当事者がぶつかりがちな壁「マルチタスク」について解説します。職種や職場環境によって、仕事の進め方はさまざまですが、世の中には「マルチタスクができる=仕事ができる」というイメージがありますよね。
しかし特性を持つ人にとって、マルチタスクはとても大変…。「仕事がうまくいかない」と悩んでいる当事者の方も多いかもしれません。
そこで今回は、当事者とサポート側の2つの視点から、マルチタスクと仕事の効率についてお話ししていきます!
マルチタスクだけが仕事の効率化ではない!
一般的にマルチタスクとは、「一度に複数のタスクを同時進行すること」を指します。
マルチタスクの質を上げることは仕事の効率を上げるために大切なこと。
しかし、仕事の効率を上げる方法はマルチタスクだけではないと私は考えています。
特にADHDなどの発達障害を持った人は、複数のものに対して同時に集中することができず、ミスにも繋がりやすくなります。
物事を1個ずつ解決していきたい人にとってマルチタスクは少し難しいですよね。
自分に合わないやり方で無理に進めるよりも、自分にあったやり方を見つける方がより効率よく仕事できる、と私は考えています。
どうしてもタスクが重なってしまった場合には、各タスクの優先順位をしっかり確認するのがオススメです。
優先順位に沿って、1つひとつ丁寧にタスクをこなせれば、ミスの防止に繋がります!
not当事者が知っておきたい注意点
サポート側が気をつけたいポイントは「タスクは1つずつ明確に伝える」ということです。
一気に素早くタスクを伝える方が効率がいいと思われることも多いですが、特性を持つ人は一度に多くの情報量を処理するのが難しい場合があります。
うまく理解できないままタスクが積み重なって、結果として仕事がうまくいかないのでは、お互いにいいことではありませんよね。
なので、「(いつ)までに、(具体的な内容)をお願いできる?」など明確に1つずつ伝えてみてください。
そしてタスクが終わったらまた1つ伝える…というサイクルを繰り返すことで、安定した作業効率を得やすくなります。
現在入社している会社で2年働いた私が気づいたことは、マルチタスクのみが仕事効率の向上だけではないということです。
どうしても世間体や職場の雰囲気に合わせて、焦ってしまいがちですが、自分のペースを見つけて、自分に合うあったタスクのこなし方を見つけられるとよいですね!