過食嘔吐を続けると恐ろしい事態になる。摂食障害は一刻も早く治そう

頭を抱え、背中を見せる女性の姿、ストレスや疲労を表現。

他人に打ち明けるのには後ろめたさがある過去をたくさん持っているのが、わたしという人間。過食嘔吐をしていた過去も、その中のひとつに数えられます。

過食嘔吐とは摂食障害のうちのひとつで、精神疾患です。

統合失調症を患っていた当時(今は寛解しています)、わたしは毎日のように過食嘔吐をしていました。

その結果、身体にはいろんな弊害が引き起こされ、精神状態もますます悪化したのです。

現在過食嘔吐をしてしまっているあなた、どうかこのコラムを最後まで読んで、一刻も早く治療をしてください!

「痩せていないと誰からも相手をされない」という呪縛

白いベッドに横たわり、日差しを浴びながらリラックスする女性。

若かりし頃、わたしは統合失調症による被害妄想がひどく、痩せていなければ誰からも愛されないと思い込んでいました。

一般的に過食嘔吐はストレスによって異常な量を食べてしまい、あとになって太るのが怖くなり無理やり吐いてしまう行為だといわれています。

しかしわたしは、極端な痩せたい願望が過食嘔吐の要因になっている人が大半なのではないかと思っているのです。その証拠に摂食障害患者のおよそ95%は女性で、しかも若い世代が多いのだそう。

「痩せたら周りの人から褒めてもらえた」

「彼氏から太ったなと言われた」

そんな些細なきっかけから過食嘔吐をやりだしてしまう女性は、あとを絶ちません。

過食嘔吐はこんなにも恐ろしい事態を引き起こす

白い布の上に置かれた歯の模型、歯科医療に関連するイメージ。

わたし自身は、何がきっかけで過食嘔吐をしはじめたのか覚えていません。統合失調症で記憶障害があったので、当時のことをよく思い出せずごめんなさい。

一番状態が悪かった頃は1日に3回くらいコンビニに走っては、ものすごく大量のパンやパスタ、アイスやお弁当などを買い込んでいました。毎回大きなビニール袋3つ分ほどになっていたので、コンビニ店員さんは不審に思っていたでしょうね。

そして自宅に戻るとそれらの食料をすべて食べ、指を喉奥に突っ込んで吐いていたのです。吐いたあとはものすごくしんどくなるので、うずくまって眠り、目覚めたらまたコンビニに…。

それを毎日繰り返していました。もはや、自傷行為ですね。

結果的に痩せられはしましたが、まず歯がボロボロになります。吐くときに一緒に出る胃酸はとても強いので、歯を簡単に溶かしてしまうのです。

溶けた歯を治すのには既に今まで数百万円をゆうに使っていますし、この先も歯の治療を続けなければなりません。

そして、薄毛にもなりました。過食嘔吐をしていると栄養失調状態になるので、頭頂部の地肌が透けて見えるほどまでになったのです。

これは女性にとっては大問題なので、大金を払って薄毛専門のクリニックで治療を受けました。とてもみじめで恥ずかしかったのを覚えています。

太っても笑顔で暮らせるなら構わないと思えるように

キッチンでスパゲッティ料理を仕上げるシェフの手元、調理風景。

そんな苦しくつらい過食嘔吐を繰り返す生活を送ったのち、今の夫と出会って結婚しました。

ふたりでキッチンに立って一緒に料理をする、幸せな暮らしのスタートです!夫がいるところで過食嘔吐をするわけにはいかないと、意地で吐くのをやめました。

いきなり過食嘔吐をやめたことによって、もちろん体重は急増。わたしは結婚する前よりも、20キロ太りました(笑)

でも、太っても別にいいじゃないですか。幸せな笑顔でいられるならば。

痩せていなければ愛されないというのは思い込みにすぎず、夫は体型が変わったわたしも愛してくれています。

すみません、ノロケ話でしたね…。

摂食障害に苦しんでいるならば、早急に精神科に相談を!

コーヒーカップを両手で持ち、微笑む女性のクローズアップ。

過食嘔吐を含め、摂食障害は精神科の領域です。

もしも過食嘔吐をやっている人がいるならば、今すぐに精神科で相談をしてください。

わたしは今でも、口の中の歯が全部ポロポロと抜けてしまうという悪夢を何度も見ます。あのまま過食嘔吐を続けていたら、きっと正夢になっていたことでしょう。

繰り返しますが、痩せていなくていいんです。あなたがもしも太ったとしても、心から愛してくれる人は絶対にいます。

あなたが一刻も早く過食嘔吐をやめられて、幸せに笑える日がきますように。

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ABOUT ME
猫とお酒と夫が大好きなフリーライター。自死遺児でPTSDがあり、統合失調症の元当事者。過去には精神障害者手帳2級で長い間ドン底生活を味わったが、優しくて愛にあふれた夫に救われて寛解。かわいい保護猫たちにかこまれ、仕事の他にも地域猫ボランティア活動などをしながら楽しくゆったりと暮らしている。