職場で病気のことを伝えた後~まわりの反応、それについてどのように感じたか

こんにちは、もーこと申します。

都内でWeb制作会社の役員をしております。

2年前に突然、高熱と皮疹が続き、指定難病の成人発症スチル病(成人スチル病)と診断されました。

1ヶ月ほどの入院期間を経て、仕事復帰。1年半ほど服薬しながら仕事を続け、現在は寛解となりました。

前回の記事では「職場で一緒に働いている人にどのように病気を伝えるか」についてでしたが、今回は、病気を伝えた後のまわりの反応とそれについて感じたことを書いていきます。

前回の記事はこちら

病気であることを誰に伝えるのか

まずは「誰に伝えるか」から考えてみたいと思います。

相手との関係性によって伝え方も変わってくるのと、伝えた後の反応もそれぞれ違ってくるからです。

大きな病気であることがわかった場合、家族などいつも接している距離の近い人から伝えることがほとんどではないでしょうか。

病気を伝える相手について考えてみると、大きく分けて3種類のパターンに分けることができるのではないかと思います。

  1. 毎日一緒に過ごしているなどの親しい人(家族や親友など)
  2. 一定期間の付き合いがある人(職場の人や共通の趣味の友人など)
  3. あまり交流のない人(年単位で会うか合わないかの友人、知り合い)

これは、上から順に「自分のことをどれだけ知っているか」になります。

全てがこの中に当てはめられるわけではありませんが、3つに分けただけでも、どう伝えるか、どこまで伝えるかはそれぞれ違ってきます。

相手との関係性があまり築かれていない場合、例えば3の場合はどのような反応が返ってくるか想像しにくく、ネガティブな反応をされるのではないかという不安につながります。

そういった関係性が築かれていない状態で病気を伝えることがリスクと感じられ「伝えない」という選択を取ることも多いと思います。

病名、症状をどこまで伝えるか

先ほどの3パターンのなかで、誰に伝えるか迷うことが多いのは、2の「一定期間の付き合いがあり、ある程度自分のことを知っている人」に該当する人達だと思います。

なぜかというと、仕事のお付き合い、友人としてのお付き合い、親族としてのお付き合いなど、幅が広く接点も様々なためです。

そのなかでも、仕事のお付き合い(職場の人)には今後働き続けるうえで伝える必要が出てきます。

でも、いざ病気を伝えることを決めたとして、どこまで伝える必要があるのでしょうか?

病名、どんな症状なのか、通院のため休まなければならないなど配慮してほしいこと、仕事への影響、今後の働き方、など。

私自身も職場へどこまで伝えるか悩みましたが、会社全体の人数も少なく社長という立場もあり、きちんと伝えておきたいと考えて難病であることや病名、治療の方針についても話しました。

伝え方で気をつけたことは前回の記事の「職場での伝え方で気をつけたこと」に書いています。

職場以外の仕事関係で関わりのある人には、病名や難病までは言わず「膠原病」「入院して治療したが、今後も長く治療が必要な病気」というような伝え方をしていました。

今思うと、職場など仕事で毎日やり取りをするような人には病名や症状も伝え、それ以外の仕事関係の方(お客様や社員以外のメンバーなど)には病名までは伝えずに「治療期間が長くなる」ということや「それに伴う仕事への影響」を伝えていました。

タブレットや書類を使って打ち合わせをしているビジネスパーソンたち。

病気を伝えた後の反応

ここからは私が病気を伝えたあとのその反応をまとめていきます。

具体的には下記のような反応がありました。

  • 病気のことを詳しく聞いてくれる
  • 病気のことを調べてくれる
  • 周りにも同じような病気の人がいる、と話してくれる
  • 実は私も、と自分の病気を開示してくれる

「病気のことを詳しく聞いてくれる」というのは伝えた後のその場の反応としては少なかったです。

当事者ではない側からすると、病気についてあまり言いたくないかもしれない、詳しく聞いてしまって大丈夫かな?という気持ちがあるのだと感じます。

病気について詳しく聞かれることは、どちらかというと難病カフェなどの当事者同士が集まる交流の場で他の難病を持つ方から質問をいただくことが多かったです。

また、病気について話したことで、私の周りにも膠原病の人がいると話してくれたり、実は私も難病なんですと自分の病気について話してくださった方もいました。

思い返してみると現在までネガティブな反応と受け取れるものは無かったですが、関係性がある程度できている人に話したからというのもあるかもしれません。

まわりの反応に対して感じたこと

私自身の感覚ではありますが、病気ということを伝えた後、まずは話を聞いてくれたことが嬉しかったです。

こんな反応をしてほしいというのでは無く「病気の話を聞いてくれる」ということ自体がとても嬉しいのです。

「この人には病気のことを話しておきたい」と思って、でもどう伝えれば良いのだろうと悩んで勇気を出して伝える時もあるので、話を聞いてくれるだけでとても安心します。

その場では反応はなくとも、後から「病気について調べたよ」と言ってくれたのも嬉しく感じました。

病気について知ろうとしてくれたこともとても嬉しく、私自身も病気のことをネットで調べたりと同じことをしていたので、一緒の行動をとってくれた感じがしてさらに嬉しかったです。

また、言わないだけで実はまわりにも病気を抱えている方は多いのかもしれない、とも感じました。私もこんな病気を持っていて…、と話してくださった方もいたからです。

オフィスで握手を交わす二人のビジネスパーソン。

もし、病気を打ち明けられたら…

もし、まわりの人から病気を打ち明けられた時、どのように反応したら良いのか、どんな言葉を掛ければ良いか考えてしまうことがあるかもしれません。
でも、少なくとも病気のことをあなたに伝えたい、伝えたいと思える関係性だと思って伝えてくれたのだと思います。
何も考えず、反応もしなくても良いのでまずは話を聞いてほしい、まずはそれだけで十分なのだと思います。

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ABOUT ME
1982年生まれ。Webデザイン会社を経営。2021年、手足の発疹と39度の高熱が数週間続き、指定難病である成人スティル病と診断される。その後ステロイド服用による治療をしながら仕事復帰。 病気になったことで、ハンデがあっても働くことの選択肢を増やしたい。病気とつき合いながらも自由な働き方を選んでいきたいと強く想い活動を開始する。