引っ越しから1ヶ月、半身麻痺の私が前向きになれた理由

青空の下で見上げたマンションの外観。ブログ「引っ越しから1ヶ月、半身麻痺の私が前向きになれた理由」に関連する画像。

ここ数回、今年の目標などについて書いてきて、前回、その目標のひとつであった、安全な環境への引っ越しというのが叶い、引っ越しをした際の苦労などについて書きました。

今回は、引っ越してから一ヶ月ちょっと経って、気づいたことや、引っ越してよかったことなどを書いていきたいと思います。

バリアフリーと自治会からのサポート

引っ越してみて、一番違いを感じているのは、今までは家から車通りまで出るのに、階段を上らなければならなかったのが、今の家ではエレベーターが付いているので、格段に外出がしやすくなったということです。

また、実家のような古い家は屋内も段差だらけでしたが、今の家の中は段差が無くバリアフリーになったので、家の中がものすごく動きやすくなりました。

引っ越すに当たって気になっていたゴミ出しも、週に2回燃えるゴミの日があるのですが、その前日をヘルパー利用日にし、ゴミをまとめてもらっておけば、自治会の担当の方がゴミを持って行ってくれるので、非常に助かっています。なんでも、うちの団地は障害者や高齢の方が多い団地なので、自治会でやってくれているそうです。

電動車椅子をレンタルして出かけやすくなった

また以前とは立地や周辺環境がまったく変わり、比較的繁華街の近所になり、出かけやすくなりました。

かかりつけの病院まではタクシーを使うにはタクシー代がもったいない微妙な距離であること、かつ私が住んでいるところはノンステップバスもほとんどなく、一人でのバス利用は危ないのでは?という理由から、ケアマネなど福祉の支援者からの勧めもあり、通院などに使えるようにと介護保険で電動車椅子をレンタルすることになりました。すると、外出する機会が格段に増えたのです。

今までは外出の準備をするだけで時間がかかり、役場などで福祉関係の手続きをすることさえも億劫で、いくら急ぎのものであろうとも躊躇していましたが、それもしやすくなりました。

車椅子を操作する人の手のクローズアップ。

周りの人が安心してくれた

どうしても仕事を抜けられない場合は有給などを使えば、すぐに出かけられるようになりました。

実は、今までは役場から書類の提出を求められても、「簡単に出て行けないのですよ!こっちの住環境も知らないくせに!」とか役場の人間に悪態をつくこともありましたが、外出しやすくなったこともあって、心の余裕もできたのか、精神が不安定な人なのかなと心配されることも少なくなったような気がします。自由に動けないイライラからくる苛立ちを出してしまうことはまだまだありますが…。

引っ越したことによって、周りの人からも安心したと言われることも増えました。

いろいろと私のことを手伝ってくれたり世話をしてくれる友だちからも、「以前は出かけたり帰ってきたときに、階段から足を踏み外し落ちたりしたらどうしようと思いながら見守りをしていたのが、そのような緊張感がだいぶ少なくなった」とも言われるようになりました。

また同様に、利用している通所リハビリのデイサービスの方からも、今までは雨が降ったり悪天候の時は、「今日は休んでください」と連絡を受けることも多かったのが、今では建物の正面まで送迎車が着けられるようになり、エレベーターを降りればすぐに乗り込めるようになったこともあって、雨が降っても普通に迎えに来てもらえるようになりました。

白い壁の前に置かれた緑の観葉植物。

引っ越したことで、気持ちが前向きに

いまのところ、このように、引っ越していいことしかないように思います。

今までより外出することにも前向きに積極的になりましたし、意外と周辺の住民の方も親切で、燃えるゴミだけでなく、資源ゴミのときも気にかけて声をかけてくださいます。

身体障害者の私でさえ、環境を変えただけでここまで前向きに、いろんなことに積極的に活動的に生きていけるようになるのですから、身体に不自由が無く自由に動ける方でしたら、なおさら環境を変えるということには、ある程度の効果があるのではないかと思います。

思わず尻込みしてしまうこともあるとは思いますが、結果ばかりを気にするよりも思い切って動いてみることも大事なのではないかということを、何かに迷っている方にもお伝えできればと思います。

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ABOUT ME
1975年生まれ。長崎県佐世保市出身・在住。愛媛県でライター・編集者・カメラマンなどとして活動していたときに脳梗塞になり、左半身麻痺の身体障害者となる。取材活動ができなくなり、ライターを廃業。障害者雇用の在宅ワーカーとなり現在に至る。障害者の仕事の仕方や見つけ方など自分の経験を紹介していきたいと思います。