こんにちは、とくらです。
発達障害当事者の中には過集中との付き合い方に困っているという方も多いのではないでしょうか?
私も昔ほどではないですが、過集中というやつに振り回されている者の一人です。今回は、ADHD当事者の私が過集中に困っていることやその対策について少しお話します。
そもそも過集中とは?
「過集中」は、発達障害の障害特性のうちの一つで、その名の通り過剰に集中してしまう状態のことです。作業や活動に没頭しすぎると、周りの状況や他の仕事に注意が向かなくなります。
過集中の特徴は、以下のようなものがあります。
- 一点集中:特定の課題や活動に極端な注意を向け、その他のことに気が行き届かなる
- 周囲の刺激への鈍感: 過集中していると、周りの状況や他の出来事に対して鈍感になり、それに気づかなくなる
- 時間の経過の無視: 過集中している間は、時間の経過をあまり感じず、他の予定や重要なタスクの時間を見逃すことがある
- 他の仕事や活動への移行の難しさ: 一度過集中してしまうと、他の課題や活動に切り替えるのが難しくなる
などなど、 過集中に頻繁に陥っていると不便そうな感じがプンプンします。
私自身、昔から「興味のあることへの集中力がすごい!」と周りから言われていましたが、あれはおそらく過集中の状態にあったのだろうなと思います。
- シリーズものの小説を読み終わるまで寝ない(結果、朝)
- 暑い場所で読書を始めてしまう(気付けば熱中症に)
- 絵を描き始めると周りの声が聞こえない
子どもの頃はこんなことが日常茶飯事でした。
当時はこれで困っているという感覚はありませんでしたが、大人になり自分で管理すべきものが増えてくると困ることが多くなりました。
過集中の困りごと
大人になってからは、過集中で困ることが増えてきました。特に次の二点がやっかいだなと感じています。
①長時間の作業への没入
子どもの頃は、親からの声かけや促しによって、過集中となんとか付き合えていましたが、大学生になった頃から一気に困ることが増えていきました。
一度集中し始めると、周りの状況や時間を忘れて長時間同じ作業に没入してしまうため、他の予定やタスクを飛ばしまくってしまうことが多々ありました。
また、作業を始めて気付けば深夜になっていることも多かったため、朝起きることに苦労することも少なくありませんでした。趣味の動画編集を始めてそのまま朝の授業に遅刻してしまう、ということもありました。
時間を意識できなくなってしまうと予定や約束を守れないことがあるため、本当にやっかいです。
②適切な休息が難しい
これは学生時代というよりは社会人になってから、特に在宅ワークに切り替えた頃に強く感じていたことなのですが、過集中があると適切な休息をとることが難しくなります。
一度、過集中の状態になると途中で休憩を入れたり、リラックスしたりすることなく長時間作業に没頭してしまうので、疲労が蓄積しやすくなります。
作業が捗ったと自分では思っているものの、休息や水分補給、食事などを一切無視しているため、仕事を終えた頃には体が鉛のように重くなることも。過集中の状態では気が付かない疲れが一気に私に襲い掛かってきて、その後の行動に支障が出てしまいます。休憩は適度に取るにこしたことはありません。
過集中への対処
対処法はとにかく時間を決める、アラームをかける、ということに尽きるかもしれません。
私は「15分だけやる」や「30分だけやる」と決めてタイマーを設定してから作業を始めて、アラームが鳴ったら立ち上がったり、コンビニへ行ったりと体を動かすようにしています。
また、自分では気づけないときには「もう2時間以上座ってるよ」など、夫から声掛けをしてもらえることも大きな助けになっています。
子どもの頃、親から促されていたことが夫に変わっただけのようにも思えます。夫からの献身的なサポートによって本当に生きやすくなりました。
今は夫と仕事部屋を別にしているのですが、1時間に1回は様子を見に来てくれるため、その時間になったら少し作業を中断することにしています。
まとめ
過集中は一気に作業が進むという意味では、「正直自分にとって悪いことばかりではないのではないか?」と仕事の納期がギリギリになった時などは感じますが、一方で「ギリギリになっている原因はもしかして…」という気持ちもまたあります。
過ぎたるは及ばざるがごとしとはまさにこのことですね。タイマーの活用や、夫からの声掛け、服薬などが私の過集中への対処法ですが、どれも人によって合う合わないというのがあると思いますので、ぜひ自分が良いと思える方法を模索してみてください。