昨年、注文住宅を購入しました。家を建てることは、めちゃくちゃやることが多く、煩雑で、正直二度としたくない大変さでした。今回は家を買ってから引っ越すまでの私と家族の話をさせていただきたいと思います。
はじめに
こんにちは、とくらです。 昨年、注文住宅を購入し、先日引っ越しを終えました。
「家を建てて引っ越しをする」という文字にすると短いこのフレーズですが、めちゃくちゃやることも多いし、煩雑だし、正直二度としたくないです。
さて、今回は家を買ってから引っ越すまでの私と家族の話をさせていただきたいと思います。
家を買った理由
出会った頃から、夫も私も、なんとなく「持ち家が欲しい」と考えていました。二人の中で、かなり漠然とした考えでしたが「いずれ家を買うだろう」という合意があったのです。
しかし、昨年家を買った我々が行動を実際に起こした・家を買うことを決断したのは契約の1週間前からでした。
2年前、下の子が生まれた頃から始まった新型コロナウイルスの流行で夫がリモート勤務をすることが多くなりました。
また、子どもたちの保育園が休園になることも増え、その結果「狭い1LDKのアパートで家族4人全員が24時間一緒に過ごす」という非常にストレスフルな状況になってしまったのです。
「さすがにこれはまずい」と思いましたが、この時は引っ越しを考えようにも、まだまだ世間では自粛を求められています。引っ越しをするのも何だか気が引ける…。結局、1年間はこの状態で我慢する日々が続きました。
そして、少し感染状況も落ち着いてきた昨年、夫と子どもたちがお散歩に出かけた先で、たまたま住宅展示場を見学しました。このことをきっかけに、我が家はこのストレスフルな住宅事情の打開に向けて動きだしました。
なんと、夫はその展示場で翌週土曜日注文住宅の土地見学を予約してきたというのです。行動力!
次の土曜、我々家族4人は売り出し中の土地を見学していました。ハウスメーカーさんは、その日に4か所紹介してくださったのですが、4か所目に着いた瞬間に夫と私は「ここだ…!」と直感。
気付けばそのまま事務所に向かい、契約書にサインをしていました。
大変すぎる「家を建てる」ということ
直感で家を買ったのはいいものの、大変なのはそれからです。もちろん黙っていれば家が建つわけではありません。
外壁の色は?キッチンは?トイレは?お風呂は?内装は?など、決めることは、ほぼ無限にあります。
「こだわり始めたら一生家が建たない」と感じた夫と私は、すぐさまハウスメーカーさんにおすすめを聞き、その通りにしてもらうことにしたのです。今考えてもこれはとてもいい判断だったと思います。
もともと、「なんとなく家が欲しい」「狭いから広いところに引っ越したい」という要望しかないのです。ここは人に任せるのが最善でした…。
同時並行で、大量の書類に目を通して記入して、必要な資料をそろえる作業が始まります。ローンや建物、土地に関する書類を膨大に捌いていかなければならないのです。
始めは「夫と二人で分担して…」と考えていましたが、期日を把握して、別の場所から資料を取り寄せてミスなく記入して、という作業を私が請け負うのは不可能と判断し、夫が「これは自分が全て管理する」と宣言し、夫が一人でそれらを精査することに決まりました。
その代わりに、銀行との打ち合わせや、引っ越し業者の手配など、実際に手を動かせる部分では夫に指示を貰って私が動くことに。
全体スケジュールは夫が管理し、私は淡々と作業をしていくだけという状態だったのでなんとか大きな問題もなく手続きは進んでいきました。
手続きも大方終わり、後は銀行から融資を受けるだけ、という段階になったある日、銀行から驚きの連絡が。
なんと、私の精神疾患系の病歴が引っ掛かり、審査をお願いしていた全ての住宅ローン会社で、ペアローンの審査が下りなかったというのです。収入から判断して「間違いなく審査が通る」と思っていた私は頭を抱えました。
しかし、電話を受けた夫を見ると全く動じていない様子。それもそのはずです。私の病歴で審査が通らないことを見越して、夫は自身の単独ローンも並行して審査に出していたのでした。
私よりも私のことを分かっている夫。これくらいのことは想定の範囲内だったのでしょう。こうして、(ほとんど夫の活躍により)なんとか家を建てる準備はすべて整ったのです。
賃貸よりも購入を選んだ理由
引っ越しを考えたときに、賃貸にするか、購入するかという選択肢がありますよね。我が家が購入を選んだのにはいくつか理由があります。
- ①二人ともいつか自分の家を持ちたいと思っていた
- ②将来的に、賃貸を借り続けられるのか?という不安があった
- ③もしどちらかが病気やケガで働けなくなったときに賃貸のままで大丈夫?
- ④なんとなく買っちゃった方が楽そう
この4つですが、私の中での最も大きな決断理由は④でした。
人から借りたものをきちんと整備してお返しすることへの不安、仲介会社の存在、時々で変わる共有部分のルールや管理方法。何か壊したときの問い合わせ先がたくさんあり、仲介会社を通して請求すると煩雑になりがち。
正直、こうした直接ではないやり取りがとても苦手なので、購入の方が安心感が大きかったのです。
しかし、私一人では家を購入しようと問い合わせた段階で挫折していたと思います。
先に書いた通り、煩雑なうえにやることが多すぎて、スケジュール管理・細かい書類の記入が苦手な人間にはかなり不向きなプロジェクトだからです。
夫が居たからこそ賃貸から持ち家への引っ越しという選択肢が生まれたんだと思います。
まとめ
家を買うと決まってから、私と夫の間には以前にもまして将来について考えるための会話が増えました。
子どもたちの将来のこと、自分たちの老後のこと、今の二人の収入や今後のキャリアについて。このプロジェクトによって、私にとって夫は本当に必要不可欠なパートナーであることを改めて感じました。
住居という一番多くの時間を過ごす場所について真剣に話し合うことは、家族の暮らし方について考えることだったのです。
また、「発達障害を抱えた自分が、もし一人で生きていたら…」という今とは別の道を考えて、これまでの選択の一つ一つが重要な意味を持っていたということを感じました。
一言で言ってしまえば「家を買って引っ越した」というだけの話ですが、とくら家4人(とカメ1匹)にとっては、家族になって初めて全員で乗り越えた一大プロジェクトであり、大きな意味のあるものだったのです。