こんにちは。西出光(にしでひかる)です。
僕はADHD(注意欠如・多動症)という特性を持っています。
これから、僕とデザイナーのさやか先輩の仕事エピソードを連載していきます(^^)
さやか先輩はASD(自閉スペクトラム症)の特性を持っています。
※発達障害全ての方に当てはまるわけではありません。僕たちの経験からの記事ですので、参考までにご一読ください。
ADHDの僕は、仕事が“完了”しない!
僕は特定のやるべきことを先延ばしにしてしまうことがあります。
その場で一斉にやる作業ではなく、ひとりで机に向かって作業しなくてはならない“提出物”などが苦手で、具体的には「この日までに郵送してください」というものや、「この日時までに仕事を終わらせてメールで送ってください」といったものです。
僕は集中力が続く時間が短いのと、不注意による抜けがとても多いという理由で、仕事が溜まってしまい、結果的に先延ばし状態になってしまいます。そして作業が進んだとしてもミスが多くて、それまでの行程が無駄になってしまうこともあります。
また、不注意にはどのようなものがあるかというと、作成した重要書類をシュレッダーにかけてしまったり、充電したと思い込んでいたモバイルバッテリーが充電されておらず、出先で携帯の電池が切れかかったり、スーパーに買い出しに行ったはずなのに買うものを忘れてまた戻るなど、とにかく色々なミスをしてしまい、人の何倍もの時間がかかります。
僕の場合は、楽しい旅行の計画やチケット予約なども先延ばしてしまいます。この先延ばしが起きるのは、遊びか仕事かということは関係ないようです…。
こうしたこともあり、物事を完成させるということがとても苦手です。やるべきことが途中でそのままになっています。
「気をつけたら何とかなるよ」と言われたことも多々あります。確かに当事者もそうではない人も、同じことをしてしまう日はあると思います。
しかし問題なのは度合いと頻度です。
頻繁にこの状態が起きていたら、生活にまで支障をきたしてしまう可能性があります。
しかし、ASDの先輩も同じ悩みを抱えていた
僕は先延ばしがひどい自分をずっと変えたいと思っていました。気合いを入れて努力し続けても、どうしても克服できませんでした。
そこで、自分なりの工夫だけでなく周囲の助けが必要だと思い、同じ発達障害当事者でありASDの先輩にアドバイスをもらうことにしました。
先輩は僕からみたら仕事人間で、まさに憧れの存在でした。
●先輩視点● 考えすぎて進めない!ASDが仕事を先延ばししてしまうとき改善案
しかし実際に話を聞くと、仕事人間であるはずの先輩も先延ばしをすることが多々あると知りました。その理由は「あれこれ考えすぎて完璧主義になり、気づいたら腰が重くなっていて、仕事が先延ばしになっていて終わらない。」ということでした。
集中力と正確さを持っている、僕とは真逆であるはずの先輩も同じ悩みを持っていたのです。
先輩は「例えるなら脳内でアクセルとブレーキを同時に押してしまって動けない感覚」と言っていました。行動してはすぐに立ち止まってしまう状態を頭の中で繰り返してしまうそうです。
先輩と仕事分担をした
先輩は考えすぎて仕事に着手することが難しく、僕は着手はするけどミスが多く最後まで完成させるのが難しい。結果的にお互い仕事が終わらない。
そこで、互いの強みだけを生かして1つの仕事を「分担」することにしました。
最初に先輩が正確な指示を出し、僕がまずは着手します。これで腰が重い人の弱点が消えました。そして、そのあとはミスによく気づく先輩が仕事をコツコツ完了させて完成させます。これでミスが減ります。
このように、仕事仲間同士、タッグを組むことで問題が改善されてきました。
同じ悩みを抱えている人同士でも、原因は異なることがあります。
苦手な部分も得意な部分も共有しあい、様々な方法を試して分担するのもいいかもしれません。